【八重の桜】機敏に動く綾瀬はるかにプロデューサーもびっくり!?
2012/12/9 8:00


 放送中の大河ドラマ『平清盛』(毎週日曜 後8:00)がクライマックスを迎えている中、来年1月6日スタートの『八重の桜』(同)の内藤愼介エグゼクティブプロデューサーがメディアの合同インタビューに応じた。


■銃撃戦も吹き替えなし

 『八重の桜』は、福島県会津若松市出身で戊辰戦争の落日、会津の鶴ケ城に500人の女たちと立てこもり、銃を持って戦ったことから「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれ、後に同志社大学を創設した新島襄の妻となる新島八重の一生を描く。

 八重役で綾瀬はるかが主演することが発表された当初、八重本人の肖像写真などのイメージから「ミスマッチという反応もあった」というが、内藤氏は「誰でも強い意志を持てばできないことは何もないということを、綾瀬さんならも等身大に演じ、伝えられるのではないかと思ってオファーしました」と確信があった。綾瀬に直談判した時のことを「原作も何もない今回の企画に、『やりましょう!』と前向きに引き受けてくれた。彼女のポジティブさが八重と重なりました」と振り返り、頬をゆるめた。

 綾瀬といえば、計算なのか素なのかわからない天然ボケエピソードに事欠かないが、内藤氏は「そこにいるだけで周りを明るくするような天性のキャラクターもさることながら、運動神経の良さに驚いています。戊辰戦争で洋式のスペンサー銃を執って戦うシーンなどでは、吹き替えも考えていたんですが、今のところ吹き替えなしで、すべてご本人が演じています。機敏に動く綾瀬さんは見どころです」。

■「ならぬことはならぬもの」に集約される思い

 内藤氏は以前、大河ドラマ『天地人』(2009年)を手がけ、歴史的には知名度の低い直江兼続を主人公にしつつも、全話を通じ平均20%を超える高い視聴率を記録した実績を持つ。今作の八重は兼続以上に知名度は低いかもしれない。そもそも、なぜ新島八重なのか。

 「一般にあまり馴染みのない人物を主人公に取り上げることにしたのは、根源的な“人間力”を見せるドラマにしたかったからです。もちろん、3.11も関係しています。大河ドラマの企画は常にいくつかの候補があって、だいたい3年くらい前から調べたりしているものです。しかし、昨年、東日本大震災が起きて、改めて2013年の大河をどうするか考えた時に、幕末の激動の中ですべてを失いながらも希望を見つけて立ち上がった八重が、大震災を経ながらも前へ進もうとする現在の日本の姿と重なりました」。

 八重をはじめとする会津の人々の根源的な“人間力”を育んだのが、「ならぬことはならぬものです」という理屈ではない会津の教えだ。内藤氏は「人としてやってはいけないことは、やってはいけない。私欲で道理を曲げない。そういう気概が、今見直されつつあるのでないでしょうか。我々もその教えを念頭に置いてドラマを作っていきます」と力を込めた。

 復興支援については「大上段に構えるのではなく、このドラマで東北を身近に感じてもらえたら。福島はもとより東北を元気づける“祭り”を起こしたい」。綾瀬が東北6県の8か所を訪ねる『ただいま東北(ハートマーク)』プロジェクトや、新種の桜の苗を福島で育てて、全国各地、世界の街に広く配布する企画など、番組と連動した東北応援企画も随時行なっていくという。

■大河ドラマ『八重の桜』
2013年1月6日スタート。総合で毎週日曜 後8:00ほか。初回のみ73分の拡大版。連続ドラマ小説『ゲゲゲの女房』(2010年)の脚本家・山本むつみによるオリジナル作品。テーマ音楽は坂本龍一、音楽は中島ノブユキ、語りは女優の草笛光子、題字は赤松陽構造。出演は綾瀬はるか、西島秀俊、長谷川博己、綾野剛、剛力彩芽、生瀬勝久、小栗旬、稲森いずみ、奥田瑛二、貫地谷しほり、玉山鉄二、松重豊、風吹ジュン、西田敏行ほか。












arrow
arrow
    全站熱搜

    ♥滋♥ 發表在 痞客邦 留言(0) 人氣()